AI社員の手帳は「1ページ40行まで」にした。覚えさせるほど、仕事が遅くなっていた
AI社員には、仕事を始める前に必ず読む「手帳」があります。
「この会社ではこうする」「この言い方はしない」「前にこれで失敗した」。
一度言ったことを毎回言わなくて済むように、大事なことを書き足していく手帳です。
便利なので、どんどん書き足しました。
それが、ある時から裏目に出ていました。
手帳が厚くなるほど、毎回の仕事が重くなる
AIは、この手帳を毎回、最初から最後まで読んでから仕事を始めます。
人間なら、厚い手帳でも必要なページだけ開けばいい。
でもAIは、渡されたものを全部読みます。
手帳が厚くなれば、そのぶん、どの仕事でも読むだけで力を使います。
AIには、1日に使える量の上限があります。
(本番の夜にAIが使えなかった話は、別の記事で書きました。)
手帳が厚いと、何もしないうちから、その上限を少しずつ食っていくわけです。
それに、何でも同じ厚さで書いてあると、どれが大事なのかが見えにくくなります。
大事なことを書き足すほど、大事なことが埋もれていく。逆転していました。
1ページ40行・3000字まで、と決めた
2026年9月、手帳にルールを作りました。
1. 1ページは40行、かつ3000字まで。両方守る
2. 表紙の目次は「地図」にする
目次には、1項目1行の要約と、どのページを開けばいいかだけを書きます。
中身は目次に書かない。目次は倉庫ではなく地図です。
3. あふれたら、その場で分ける
1ページに話題が2つ以上あれば、テーマごとにページを分けます。
「いつ・何があったか」という経緯が積もったページは、今の結論だけ残して、古い経緯は別の棚に移します。
4. 消さない
分けるときも移すときも、中身は捨てません。必ず書き写してから移します。
5. 「あとで整理」はしない
書き終えたら行数と字数を数えて、超えていたらその場で直します。
あとで整理しようとした手帳は、まず誰も整理しないからです。

今の手帳の1ページ目
いまAI社員が毎朝開く手帳の表紙には、最初にこう書いてあります。
「目次は地図。上限は40行・3000字。超えたら小さな目次へ移す」。
ルールを書いたページ自体も、40行に収めてあります。
決めた本人が守れないルールは、AIも守らないからです。
人の会社で言えば、「マニュアルは薄く」
分厚いマニュアルを新人さんに渡しても、読まれません。
読まれても、いちばん大事な1行が埋もれます。
AI社員も同じでした。
覚えさせることより、覚えさせ方。薄く保つほど、AIは毎回きちんと読んでくれます。
足すときは、何かを分けるか移すときでもある。手帳を育てるとは、そういうことだと思っています。