毎朝9時、AIが自分の仕組みを点検して直している。任せたのは「戻せる直し」だけ

AI社員が増えてくると、仕組みそのものが少しずつ散らかってきます。
同じ内容のメモが2か所にある。古い手順が残っている。誰も見ていない資料が増えていく。

これを私が毎日見て回るのは無理です。
そこで、AI自身に毎朝、自分の仕組みを点検させることにしました。

毎朝9時に、点検と改善案

流れは単純です。

  • 毎朝9時、AIが仕組み全体を見て回る
  • 気になったところを、重要度つきの「改善案」にする
  • 小さな改善案は、そのままAIが自分で直す
  • 大きな改善案は、私の画面に並び、私が承認するか却下する

始めたのは2026年6月です。

朝、AIが職場を見回って小さな片付けは自分で済ませ、大きなものだけ社長の机に承認待ちで置く様子
朝、AIが職場を見回って小さな片付けは自分で済ませ、大きなものだけ社長の机に承認待ちで置く様子

どこまで勝手にやらせるか

最初に決めたのは、AIに任せる範囲でした。

戻せる直しは、承認なしで全部やっていい。
重複したメモをまとめる、要約を付ける、使っていない資料を「ゴミ箱」に移す。どれも、あとから元に戻せます。

戻せない直しは、必ず私に聞く。
承認を残したのは3種類だけです。

  • 本当に消してしまうこと
  • 外に向けて送ること・投稿すること
  • 仕組みの中身(プログラム)を作り変えること

あわせて、自動で直すのは1日5件までにしました。
直した記録はすべて画面に残り、気に入らなければ巻き戻せます。

失敗の8割は「途中で打ち切り」だった

しばらく回してから、うまくいかなかった直しを数えてみました。
16件のうち13件、およそ8割が同じ理由でした。

直している途中で、1回に使える作業量の上限に達していたのです。

AIは真面目なので、1つの改善案で、あれもこれも直そうとします。
その結果、半分まで直したところで打ち切りになり、何も残らない。枠だけ使って終わっていました。

※件数は2026年7月時点の自社の記録です

そこで、改善案の出し方を変えました。

  • 1つの改善案は、触る資料を3つまでにする
  • 大きな直しは、最初から何回かに分けて出す

あわせて、1回に使える作業量の上限を2倍にしました。
「大きく1回」より「小さく何回も」のほうが、結局は早く片付きます。

同じ点検が、同じ時刻に何回も走っていた

もう1つ、おかしなことがありました。
朝9時の点検が、同じ秒に何回も始まっていたのです。

調べると、裏で古い仕組みが止まりきらずに残っていて、それぞれが「9時だ」と点検を始めていました。
同時に何回もAIを呼ぶので、利用の上限にぶつかって、全部が遅くなっていました。

いまは、点検を始めるときに「使用中」の札を掛け、札が掛かっていれば他は始めないようにしています。何回起動しても、点検は1回だけです。

人の会社で言えば、毎朝の「5分整頓」

これは、職場の整理整頓と同じです。

  • 机の上の片付けは、各自が毎日やる
  • 書類の廃棄や、取引先への連絡は、上長が判断する
  • 大掃除を年1回やるより、毎日5分のほうが散らからない

AIにも、片付けてよい範囲と、聞いてから動く範囲を最初に分けて渡す。
それだけで、仕組みは放っておいても少しずつ良くなっていきます。