コードを書けない社長が、5ヶ月でAI社員45人の会社をつくった全記録
富士屋通商の石井通明です。
私はコードを書けません。
その私が、2026年5月から約5ヶ月で、社内に「AI社員」を45人つくりました。
いまは、自動で回る業務が97本あります。
※2026年10月14日時点・自社運用の実測値です。AI社員45人には、会社の業務以外(社外活動・私生活の補助など)を担当する3人を含みます
すごい話をしたいのではありません。
ここに至るまでに何を考え、どこで失敗したかを、そのまま残しておきます。
Excel、ChatGPT、Gemini では足りなくなった
貿易、物販、福祉。いくつもの事業を並行して見ていると、一番足りなくなるのは「判断する時間」です。
最初はExcelで管理し、ChatGPTやGeminiに相談していました。
便利ではありましたが、毎回こちらから背景を説明し直さないといけません。
会話が終われば忘れてしまう。私の考え方も、会社の事情も、積み上がっていかないのです。
そこで、Claude Code に乗り換えました。
決め手は、AIが自分のパソコンの中にある「ノート」を読み書きできることでした。
私の判断の基準や事業の情報をノートに残しておけば、AIは毎回それを読んでから動きます。

最初につくったのは「憲法」1枚
最初に書いたのは、プログラムではなく1枚の文書です。
- 私は何者で、どんな事業をしているか
- 何を大事にしているか(スピード、品質、ROI)
- AIが勝手にやってよいことと、止まって私に聞くべきこと
社内では、これを「憲法」と呼んでいます。
AI社員は全員、毎回これを読んでから仕事を始めます。だから判断がブレません。
1人から始めて、部署ができた
最初は私の「分身」1人でした。考えを整理する壁打ち相手です。
そのうち、メールの仕分け、日報、経営レポート、補助金の情報集めと、任せたい仕事が増えていきました。
1人に全部を任せると混乱するので、役割ごとに分けていきました。
いまは、社長室、事業部、管理部と、人間の会社と同じように部署があります。
それぞれのAI社員が、自分の持ち場の仕事を抱えています。
失敗のたびに「線」を1本足した
きれいな話ばかりではありません。
- 夜の自動処理が「成功」と記録したまま、2晩なにもしていなかった
- 「対応完了」の中に、返信していない問い合わせが20件埋もれていた
- お客様へのメールを、2名に二重送信した
どれも「やったつもり」の事故です。
AIも新人と同じで、自信満々に「できました」と言ってきます。
そこで決めたルールは2つだけです。
- 「動いたか」ではなく「成果物があるか」で確かめる
- 送信・支払い・削除のような取り返しのつかない操作は、最初からAIに権限を渡さない
同じ失敗が3回起きたら、注意で済ませずに仕組みで止める。
これを5ヶ月で2,602回繰り返したのが、いまの姿です。
※改善の回数=社内システムの変更記録の件数(2026年10月14日時点)
人数より大事だったこと
振り返ると、AI社員の人数はあまり重要ではありませんでした。
大事だったのは、
- 社長の考え方が1枚の文書になっていること
- 任せる範囲と止める範囲の線が引かれていること
- 失敗を仕組みに変える習慣があること
の3つです。
これは業種を問いません。社員5人の会社でも、50人の会社でも同じです。